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第34回宮城県歯科保健大会特別講演のご案内

 
日時:平成30年11月10日(土)15時〜16時(予定)
場所:宮城県歯科医師会館

講師:東北大学大学院歯学研究科 口腔保健発育学講座 小児発達歯科学分野 
    准教授 山田 亜矢 先生

全身の健康維持に大切な小児の口腔機能について

講師略歴
特別講演講師
山田亜矢先生
山田 亜矢(やまだ あや)
東北大学大学院歯学研究科 口腔保健発育学講座 小児発達歯科学分野
1995年 3月 長崎大学歯学部卒業
1995年 4月 長崎大学大学院歯学研究科 研究生
1995年 6月 長崎大学歯学部附属病院 研修医
1997年 4月 長崎大学歯学部小児歯科学講座 助手
2002年 4月 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 助手
2005年 2月 九州大学大学院歯学研究院小児口腔医学分野 助手
2007年 4月 九州大学大学院歯学研究院小児口腔医学分野 助教
2008年 6月 東北大学大学院歯学研究科小児発達歯科学分野 助教
2012年 6月 東北大学大学院歯学研究科小児発達歯科学分野 准教授
公益社団法人日本小児歯科学会 専門医指導医
 
 近年、口腔の健康が全身の病気や健康に大きな影響を及ぼすということが広く知られるようになってきました。また、う蝕の減少と生活様式の変化から歯科においては、お口に認められるう蝕以外の様々な問題点がクローズアップされるようになってきました。このような観点から歯科医療は、歯や口腔のみならず、全身へとその診療の対象が広がってきました。そこで平成30年度の歯科診療報酬改定においても口腔の健康管理に関連した項目が新たに組み込まれました。口腔の健康管理は、これまでも実施されていた「口腔衛生管理」(う蝕や歯周病にならないような管理)に加え、新たに「口腔機能管理」が導入されました。この口腔機能管理は、小児と成人においては注意すべきポイントとなる点が異なるため、15歳未満では「口腔機能発達不全症」、65歳以上では「口腔機能低下症」を診断名として対応することとなりました。
 小児期における「口腔機能発達不全症」とは、口腔の様々な機能(食べる機能、話す機能、呼吸する機能など)の発達の遅れや、正常な発達をしていないことで様々な問題を引き起こすことです。この機能発達の遅れや、正しく獲得できなかった機能について小児期の早い段階で修正することは、将来の成長発達や、身体の健康にとっても大変有意義といえます。
 そこで今回、子どもたちの口腔機能に関する様々な問題点や、そこから引き起こされる悪影響について、早期にこれらの問題点を発見するポイントや日常生活の中での注意点などをご紹介したいと思います。また子どものみならず、大人の健康にも大きく関わってくる口腔機能について、健康に悪影響を及ぼす様な日々の習慣を改善し、適切な口腔管理の習慣を身に付け全身の健康維持に努めて頂けると幸いです。